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国家保安省(シュタージ)の局員で、本作の主人公(?!)のヴィースラーさんは、国家を背く東ドイツ国民を監視する人。真面目で地味で派手さのない真面目な局員のおじさん。そんな真面目なヴィースラーさんに監視されるのは、東ドイツの国家のやり方に意義を申し立てる芸術家のドライマンさん。ドライマンさんは大人気の脚本家。ヴィースラーさんは、ドライマンさんの盗聴を通じて、自分の在り方を反省し、美しいものに触れて、東ドイツ一辺倒の心が揺らいでいく。その微妙なやり取りがこの映画の一番の醍醐味だと思われる。
東ドイツの問題は、1989年のベルリンの壁崩壊と共に消滅したかのように思われる。が、今もなお、東と西の格差や偏見はなくなっているわけではないようだ。今のドイツの若者は、もはや東ドイツ時代の生活をほとんど分かっていない。ナチス・ヒットラーのことは詳しく学ぶが、東ドイツ時代についてはあまり学ばないようだ。今回の作品は、まさに東ドイツとは何だったのか?ということについて真正面から取り組んだ良質の映画だと思う。
僕らにだって全く無関係ではない。「監視社会」の勢いは留まることを知らない。どんどん「他者の監視・盗聴」の威力は増してきている。僕らの生活がどこでどう誰に洩れているか、分かりかねるほど。家の中だからといって、安心できる時代は過ぎ去りつつある。ブログやmixiだって、どこでどう見られているかなんてユーザーには分からない。
表面的な派手さに彩られた映画に飽き飽きした人、東ドイツの生活について学びたい人、音楽好きな映画ファン、そして、善き心を持つすべての人に、この映画をおススメしたい。大泣きするわけじゃないけど、心の奥底にじんわりくるものがある!!
渋谷シネマライズ(スペイン坂上)にて公開中!
東京都渋谷区宇田川町13-17ライズビル
03-3464-0051
10:55/13:45/16:35/19:25〜22:00
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